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六本木店さんの写真 [3月17日 昭和ヤンキー事情]
[03月17日]

中学1年生のときです。帰宅中、激しい空腹感に襲われた私。お弁当のおにぎりが残っていることを思い出し、食べることにしました。ちょっとみっともないけれど、他にだれも歩いていなかったので、もぐもぐ食べ始めました。3分の1ほど食べた頃、道路の向こうに人影がみえました。とっさにおにぎりを鞄に戻しました。近付くにつれて、人影の正体がはっきりしてきます。ふむ同じ学校の制服だ、髪の毛はショート、あららららもしかして彼女は攻撃的で有名な3年生のA先輩ではなかろうか。嫌な予感は的中。まさにそのA先輩だったのです。何事も起こりませんようにと祈りながらすれ違いました。よかったぁ、因縁つけられなかったよとほっとした瞬間、「まてよ、そこのお前」背中に声を感じました。気のせい気のせいと自分にいいきかせ、歩き続けました。しかし第2声が。「そこの女、きこえてんだろ」と。おっしゃる通り、聞こえておりますとも。しょうがなく振り返り、とりあえず笑顔で「なんですか?」とさわやかに答えてみました。先輩は鬼の形相で「何やってんだ、お前。何か隠しただろう。」と話しかけてきました。ここは正直に答えるしかないと思い、おにぎりを食べていました。」と答えました。先輩は一瞬言葉につまり「な、な、何のおにぎりだ」とおっしゃいました。おかかです。」と答えました。なぜか頭の中では梅干しと答えたほうが良かったんではないかという考えが浮かびました。答えた具の種類によって、自分の運命が変わってくるような気がしました。先輩は安岡力也風の凄味のある声色で「なんで今ここでおにぎりなんか食ってんだよ。」とおっしゃいました。「お腹が空いていたので。すいません。」とまた正直に答えました。先輩はキレてなんで謝るんだよ、しょうがねぇだろう腹へってんなら。」と怒りパワー全開で向かってきました。「そうですね、しょうがないですよね。」と後退りしながら答えました。最後に先輩は納得したご様子で「よく噛めよ」と優しい言葉をかけて去って行きました。この話、真実なんですよ。


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